今年の「中秋の名月」は9月24日(旧暦の8月15日)のようですが、皆さんはお月見などをして過ごされるでしょうか。
この習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。当時の貴族たちは、美しい月を愛でるために宴を開いたようですが、その後、次第に庶民にも伝わり、秋の収穫を祝うという目的が加えられたようです。
前回は中華圏の様子をお伝えしましたが、今回は韓国について触れたいと思います。
韓国では旧暦8月15日は「秋夕(チュソク)」と呼ばれ、今年はその前後4日間が祝日になっています。このお休みには多くの人が実家に帰省し、家族で集まって先祖の霊に茶礼という儀式を行って、みんなで一緒に食事をするようです。韓国ではとても大切な行事の一つになっているようです。
定番のお供え物は松餅(ソンピョン)。うるち米の粉で生地を作り、その中に、豆、小豆、栗、ゴマなどで作った餡を包んで半月の形にし、松の葉を敷いて蒸したお餅です。チュソクの前日に家族が集まって作るようで、このソンピョンにはさまざまな言い伝えがあり、ソンピョンを上手に作れる女性はよい男性に出会え、上手に作れる妊婦はよい子どもを産むことができるとも言われているようです。
中華圏では丸い月の形を象徴する月餅を食べる一方で、韓国では半月の形のソンピョンを、日本では月見団子を食べてお祝いをする。それぞれに独自の祝い方があり面白いですね。
今年の「中秋の名月」には、月見団子と一緒に月餅とソンピョンも用意をして、家族や仲間と集う日にしてみたいと思います。
2018年09月21日
2018年09月20日
中秋節と月餅
前回はシンガポールで見かけたハングリーゴースト・フェスティバル(中元節)の様子をお伝えしましたが、今回は「中秋節」(旧暦の8月15日。新暦では9月24日)について触れてみたいと思います。
「中秋節」は、日本で言うところの「月見・十五夜」にあたる日ですが、中華圏の人々にとって、丸い月を家族団らんの象徴とみなし、家族で過ごす大切な日とされています。
また、日本ではお月見団子が一般的ですが、中華圏では月餅が食べられ、親しい友人や取引先などに月餅を贈る習慣があるようです。
日本では中華街などに行けば一年中お土産としての月餅を購入することができるので、月餅が特別な時期に特別な意味を持つことを知らなかったのですが、知り合い曰く、月餅はこの時期にしか食べないのだそうです。
シンガポールでは、ここ最近、スノースキン(snow skin)と呼ばれる月餅が大人気のようです。普通私たちが思い浮かべる焼き上げたタイプのものではなく、生タイプのため冷凍した状態で販売されています。それをデザート感覚で冷たい状態のまま食べるのが人気のようです。
味もバラエティーに富んでいて、ドリアン味、シャンパン味、マンゴー味、パッションフルーツ味など、南国シンガポールならではの月餅があるようですので、現地に行ったらぜひ試してみてください!
「中秋節」は、日本で言うところの「月見・十五夜」にあたる日ですが、中華圏の人々にとって、丸い月を家族団らんの象徴とみなし、家族で過ごす大切な日とされています。
また、日本ではお月見団子が一般的ですが、中華圏では月餅が食べられ、親しい友人や取引先などに月餅を贈る習慣があるようです。
日本では中華街などに行けば一年中お土産としての月餅を購入することができるので、月餅が特別な時期に特別な意味を持つことを知らなかったのですが、知り合い曰く、月餅はこの時期にしか食べないのだそうです。
シンガポールでは、ここ最近、スノースキン(snow skin)と呼ばれる月餅が大人気のようです。普通私たちが思い浮かべる焼き上げたタイプのものではなく、生タイプのため冷凍した状態で販売されています。それをデザート感覚で冷たい状態のまま食べるのが人気のようです。
味もバラエティーに富んでいて、ドリアン味、シャンパン味、マンゴー味、パッションフルーツ味など、南国シンガポールならではの月餅があるようですので、現地に行ったらぜひ試してみてください!
2018年09月19日
ハングリーゴースト・フェスティバル(中元節)
早いもので2018年も残すところあと数か月となりました。
このたびの台風や地震で被害に遭われた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
8月のお盆休み、皆さんはどのように過ごされましたか?
実家に帰省されてお墓参りをしたという方も多いのではないでしょうか。
先日訪れたシンガポールでもこんな光景を目にしました。
(線香が焚かれ食べ物がお供えされています。右側のドラム缶では、死後の世界で使えるとされている紙幣などが焼かれたようで煙が出ています。)
これらは、ハングリーゴースト・フェスティバル(中元節)と呼ばれる行事の一環で、旧暦の7月になると、地獄の門が開かれ死者の霊がこの世をさまようと考えられていることから、そうした霊を慰めるために、中元節(今年は8月25日)を挟んだ1か月間、食べ物をお供えしたり、道端のあちこちで線香を焚いたりするようです。またシンガポール人の多くが住むHDB(公営住宅)の一角ではテントが張られ、チャイニーズオペラを上演したりして亡霊を楽しませることもとても大切な供養のひとつのようです。
(HDBの広場にテントが設置され、様々なパフォーマンスが行われる様子。)
この時期には、結婚や入籍、引っ越し、旅行などは禁忌事項とされ、フェスティバルの最終日は地獄に戻りたくない霊が取り憑く可能性があることから早く家に帰った方がいいなど、地域によって様々なタブーがあるようです。
中華圏出身の知り合いがいる方は、ぜひ今度話を聞いてみてください!
このたびの台風や地震で被害に遭われた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
8月のお盆休み、皆さんはどのように過ごされましたか?
実家に帰省されてお墓参りをしたという方も多いのではないでしょうか。
先日訪れたシンガポールでもこんな光景を目にしました。
(線香が焚かれ食べ物がお供えされています。右側のドラム缶では、死後の世界で使えるとされている紙幣などが焼かれたようで煙が出ています。)
これらは、ハングリーゴースト・フェスティバル(中元節)と呼ばれる行事の一環で、旧暦の7月になると、地獄の門が開かれ死者の霊がこの世をさまようと考えられていることから、そうした霊を慰めるために、中元節(今年は8月25日)を挟んだ1か月間、食べ物をお供えしたり、道端のあちこちで線香を焚いたりするようです。またシンガポール人の多くが住むHDB(公営住宅)の一角ではテントが張られ、チャイニーズオペラを上演したりして亡霊を楽しませることもとても大切な供養のひとつのようです。
(HDBの広場にテントが設置され、様々なパフォーマンスが行われる様子。)
この時期には、結婚や入籍、引っ越し、旅行などは禁忌事項とされ、フェスティバルの最終日は地獄に戻りたくない霊が取り憑く可能性があることから早く家に帰った方がいいなど、地域によって様々なタブーがあるようです。
中華圏出身の知り合いがいる方は、ぜひ今度話を聞いてみてください!